自分でできる防音-アン・ノイズ

■ 《 固体音( 固体伝播音 ) の低減方法 》  

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■ 固体音 (固体伝播音)の低減方法 

固体音を低減させるには、
[ 振動が伝わりにくい固定方法 ] で防音材を
設置する必要があります。

  • ■ 固体音の振動が伝わりにくい固定方法

    振動が伝わりにくい固定方法: 充分に振動体から離し、振動を防音材に伝えないよう防振ゴムや防振フェルトを噛ませてビスで固定します。このような振動を伝えない構造の場合、防音材の防音性能が充分発揮できます。

    防音材にビスが触れないようにします。

    ビスを締めすぎると振動が伝わりやすくなりますので、若干ゆるめに固定します。

    ※伝わりにくさは、防振ゴム、防振フェルトの柔らかさ厚さによって変わります。

    振動が伝わりにくい固定方法の場合、
    防音材の防音性能が充分発揮されます。

  • ■ 固体音の振動が伝わりやすい固定方法

    振動が伝わってしまう固定方法:振動体に固定する為のビスがサウンドブリッジとなって防音材に振動が伝わっています。また、空気層が狭い場合、中空部分で内部反響がおき、太鼓のような状態となって防音材を振動させます。結果、充分な防音効果が発揮できません。

    ビスを通じて振動が防音材に伝わります。

    空気層が狭いため、内部反響により防音性が低下します。

    この状態では、防音材が振動体の一部になります。

    振動が伝わりやすい固定方法の場合、
    防音材の防音性能が充分発揮されません。

- 固体音の防音実験 -

《 実験概要 》

  • ■ 振動装置と振動体

    石膏ボードに偏芯モーターによる振動機を固定し、石膏ボードに固体音を発生させ、マイクロフォンで音圧レベルを測定。

    ■ 振動装置を石膏ボード(12ミリ厚)に固定し、
    基本となる固体音と空気音を録音。

    音声波形 /固体音:80dB。空気音:66dB。

    サウンドデータ /固体音:5秒。空気音:5秒。

    サウンドデータ /固体音:5秒。空気音:5秒。

    画像をクリックすると固体音と空気音を聞く事ができます。

  •  振動装置が出す固体音の周波数特性

    固体伝播音の周波数分布図

    重低音・低音域の周波数が多く含まれています。


  • ■ 振動が伝わりにくい固定方法の場合

    振動する壁と防音材の間に制振材を設け、中空層距離を50ミリとし、内部に吸音材(グラスウール)を設置。

    音声波形 / 壁からの固体音:80dB。防音材からの固体音:64dB。防音材からの空気音:48dB。

    サウンドデータ / 壁からの固体音:4秒。防音材からの固体音:4秒。防音材からの空気音:4秒。

    サウンドデータ / 壁からの固体音:4秒。防音材からの固体音:4秒。防音材からの空気音:4秒。

    防音材の防音性能が充分発揮されています。

    ※音質は、WAVファイルのほうが良いです。
    特に低減された小さい音を聞き比べる場合。

  • ■ 振動が伝わりやすい固定方法の場合

    振動する壁と防音材の間に制振材を設けるが、ビスから振動が伝わっている。中空層距離を20ミリとし、吸音材(グラスウール)は設置せず。

    音声波形 / 壁からの固体音:80dB。防音材からの固体音:72dB。防音材からの空気音:56dB。

    サウンドデータ / 壁からの固体音:4秒。防音材からの固体音:4秒。防音材からの空気音:4秒。

    サウンドデータ / 壁からの固体音:4秒。防音材からの固体音:4秒。防音材からの空気音:4秒。

    振動が防音材に伝わり、防音性能が
    充分発揮されていません。

※ 防音材は、弊社製品ノイズクリア[Ver.1]の本体部分を使用。
[ ノイズクリア設置による低減効果 ] 低音域を低減する防音材

《 参考実験 》

  • ■ 防音(遮音)シートを貼った場合

    振動する壁に直に防音(遮音)シートを貼って音圧を測定。

    音声波形 / 壁からの固体音:80dB。防音材からの固体音:78dB。防音材からの空気音:64dB。

    サウンドデータ / 壁からの固体音:4秒。防音材からの固体音:4秒。防音材からの空気音:4秒。

    サウンドデータ / 壁からの固体音:4秒。防音材からの固体音:4秒。防音材からの空気音:4秒。

    振動体に直に貼ると振動エネルギーの殆どが伝達されます。

    ※防音材は、弊社製品 防音(遮音)シートを使用。
    ・防音性能:14dB [ 面密度 1.7kg/u ]

  • ■ 吸音材を貼った場合

    振動する壁に直に吸音材(スポンジ系)を貼って音圧を測定。

    音声波形 / 壁からの固体音:80dB。防音材からの固体音:76dB。防音材からの空気音:65dB。

    サウンドデータ / 壁からの固体音:4秒。防音材からの固体音:4秒。防音材からの空気音:4秒。

    サウンドデータ / 壁からの固体音:4秒。防音材からの固体音:4秒。防音材からの空気音:4秒。

    遮音シートよりも固体音が低減されているのに空気音が低減されていないのは、吸音材には遮音性が無く、音の殆どが素通りしてしまうからです。

固体音の振動エネルギーは、空気音が壁を揺らす力よりも
はるかに大きく、その振動自体を止める事は容易ではありません。
振動が伝わらない様、いかに防音材を設置するかが
固体音低減のポイントとなります。

空気音と固体音のエネルギーの比較

《 固体音の強さ / 空気音との比較実験 》 固体伝播音の強さ

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